PR

最弱音が欲しい場合やセカンドエスケープメントについて

スポンサーリンク
記事内に広告が含まれています。

日本人がピアノと仲良くなるために遺しておきたい言の葉
  

[第1章] 楽器の機能的奏法について
 

遺言その14 
ピアノで最弱音が欲しい場合、
ハンマーを“寄せて当てる”

 

“第3の弾き方”となる打弦距離を変える奏法。

単純きわまりないものの、いざ実践するとなると、
いくつかのコツを覚えなければならない。
  

いっぽう<遺言その10>でも触れた“付けずに飛び込む”弾き方は、
逆に打弦距離を長く取っていることになる。

基本的な奏法として俗に、
よく言われる“落とす”弾き方であり、
どういう音質が得られるかも含め、次章で詳述する。

 

 
遺言その15 

細かい最弱音が長く続く場合、

<セカンドエスケープメント>を使う

 

 
<ダブルアクション>とも称される

画期的な機構をグランドピアノは備えており、これがなければ、

ハンマーを寄せながら、当て続けることが出来なくなってしまう。

前の遺言でも触れた、実践するためには不可欠の知識と言える。

どういう仕組みになっているかは別の専門書に譲るとして、
どうすればハンマーが弦に近づいたままの状態を保持できるか説明しておく。

まず鍵盤を底まで下げ、ハンマーの動きを見ると弦を打った後、
跳ね返り、かなり離れてしまう。

そこで、ほんの数ミリほど鍵盤を戻すと
ハンマーが弦に近づき、わずかな隙間を作る。

その数ミリの間、鍵盤を小刻みに動かすと連続して最弱音が得られる訳。

 

具体例を挙げると、ベートーヴェンの『田園』と称される
ソナタ作品22の第1楽章冒頭の左手で延々と続くレの音や、
また同じように『熱情』ソナタ第1楽章の134小節目から続くドの音。

ここは同じ指で弾かれるべきであり、音質から言っても主張しないよう、
いわば“音を殺して”弾かないと、どうしても右手のメロディより強く聞こえてしまう。

和音で例を掲げるなら、
シューベルトハ短調ソナタD958のフィナーレ第101小節で出てくる

左手の和音。

ここでは当小節内では<セカンドエスケープメント>を使い、
102小節目で、徐々に鍵盤の上まで戻すようにして
打弦距離を長くして<クレッシェンド>を掛けていくと、
次の小節の<fz―フォルツァート―>に向かって、爆発的な効果を生む。
  

同じ方法は、ベートーヴェンの書いた最後のソナタ作品111の
第1楽章16小節目に出てくる左手のトリルでも使える。
  
  

こう説明しても、

実際に使用するのが難しいように感じられるかも知れないが、
せっかく備わっている機構を使わないのでは、

正に“宝の持ち腐れ”と言うもの。

 

あまりに身近すぎて、引き合いに出された本人に、
いつも嫌がられてしまう話ではあるが、
家人がデジタル方式のキッチンスケールを使い、
ケーキを作る材料にする粉の分量を量っていた時のこと。

  
最初に載せたボールの重さを紙にメモしてから、
粉を入れて更に量り、わざわざ引き算をして数値を出していたため、
「ボールを載せてから、もういちどスイッチを押すと<0>になるので、
そのまま量ることが出来るよ」と教えたところ、
「そうなんだ」と言って感心すると言うより知らなかったのが、
ちょっと悔しそうな様子だった。
  

 

妙なエピソードを紹介してしまったが、
<セカンドエスケープメント>あるいは<ダブルアクション>について
知らなかったのが少しでも悔しいのなら、すぐにお試しあれ。

楽器は今までに出した覚えのない音で、すぐに応えてくれる筈だから。

  

なおアップライトピアノでは左側のペダルを踏むと、
ハンマーを弦に近づけられる。

 

ただグランドピアノと同じ方法で、押した鍵盤を上まで戻さなければ、
もっと近い距離で弦を打つことも可能になるものの、
あくまでも個人的な感想として<アップライト>の方が、
<グランド>より難しい気がする。

 

ぜひ、蓋を開けて内部を覗きながら確かめてみるのをお勧めする。

また3本ペダルのタイプなら、真ん中を踏めば、
現代の<グランド>では不可能な、
全く違う消音効果を<アップライト>では得られるため、
第4章で紹介するフォルテピアノの項で触れてみたい。

 

 

 

今日もお読みいただきありがとうございます!

 

あんぷらぐどピアノ講師は、男性2人です。

一人は現役ピアニスト・言の葉T先生。

もうひとりが、その愛弟子O先生。

 

この、年間多くの本番をこなす、ソロも伴奏もおまかせ!な

現役ピアニストが熱心に丁寧に教えてくださいます^^

 

まずは体験レッスンにお申し込みください♪

 

T先生・・・おもに土曜日に1回~から 日時は応相談      
http://www.salonde-unplugged.jp/piano-ka.html
こちら 埼玉県春日部市のピアノ教室:ピアノ講師・プロ育成!【学び屋あんぷらぐど】ピアノ講師・プロ育成コース|ピアノセミナー|上級者向け

 

O先生・・・毎週金曜日:こども年42回プラス2回補講

      大人月2回、月3回~

★O先生のレッスンはこちら♪ 
・こどもぴあの⇒ http://www.salonde-unplugged.jp/kids-piano.html
・大人のピアノ⇒ http://www.salonde-unplugged.jp/pianotaiken-miyosi.html
・保育士⇒ http://www.salonde-unplugged.jp/hoikusi.html

★ほか、月1回の演奏会あり♪
http://www.salonde-unplugged.jp/unplugged-cup.html

 

春日部豊春の実力派ピアノ教室:学び屋あんぷらぐど

048-755-2363

電話受付:10時~20時 火曜日定休

 

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました