底まで押さない究極の弾き方とは！？

言の葉

2015.02.09

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日本人がピアノと仲良くなるために遺しておきたい言の葉
　

[第1章]　楽器の機能的奏法について

遺言その13　

装飾音を素早く弾く場合、“つけて取る”

底まで押さない究極の弾き方と言えるかも知れず、
鍵盤に付けた指を急いで離そうとしたら、
“弾み”つまり反動で少し下げてしまった位の感覚。
　

イメージとして指を向こう側へ蹴り出すように見え、
またグランドピアノなら余勢で鍵盤が小刻みにグラグラと2回は動く筈。

　
練習方法として、ドの音符に回音(ターン)の指示がある場合。

実音はドレドシドを素早く弾くことになる訳で、
先ずラシドレミの隣り合った鍵盤に手を乗せ、
シに当たる2の指を“つけて取る”よう意識して
3の指で押したドを長く伸ばす。
　

次にドシに当たる3と2の指“つけて取る”よう意識して、
更に3の指で押したドをやはり長く伸ばす。
　

同じ要領でレドシド、ドレドシドと
“つけて取る”音を増やしていきながら、
最後に当たるドだけは長く伸ばす訳。
　

ちょっと面倒くさく感じるかも知れないが、
いちどコツをつかんでしまうと、
手を楽に鍵盤へ乗せる事さえ忘れなければ、
いつでも装飾音を素早く弾けるようになる。
　

次章でも触れるが、いちど身につけたテクニックは、
一生つかえるものでなければ、全く意味をなさない。

逆に言うなら“一生もの”でなければ
テクニックとは言えないのは心しておくべきである。
　

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